« ボランティアガイドと行く六義園 | トップページ | 個性的な、自分の意見を持つのは、大変です。 »

2012年4月17日 (火)

家族の肖像 伊仏合作映画 評価A

00130011英語: Conversation Pierce)は、「家族の団欒を描いた絵画」のこと。ルキノ・ヴィスコンティ監督によるイタリア・フランス合作映画(1974年)である。キネマ旬報ベストテン1位。しっかり見ないと理解しにくい。

「読んだら クリック!
」よろしくね!
   ↓   ↓   ↓   ↓

人気blogランキングへ 今後とも、継続的に追読して頂けると、嬉しく思います。 
ブログ村 nozawa22
クリック


Ws000000主人公の孤独な老教授(最後まで名前はない)
は、監督ヴィスコンティ自身のようだ。ヴィスコンティの最後の力を振り絞った力作、旧世代と新世代の若者たちとの交流を描いた代表作。撮影は全て、教授のアパルトマンのセットの中で行われる。見ていると、外へ出ないから、窮屈感があって、ものたりなかった。
 しかし、最後、新世代の若者分裂で、世代間戦争ではないが、一気に日本にはない、教授の閉ざされた内的世界と若者との葛藤が鮮烈に出て、ヴィスコンティ・ブームがおきた理由がわかるような展開である。
 狭い空間が舞台になったのは、血栓症で倒れたヴィスコンティの移動能力の限界を考えた結果のようだ。彼の死後、1978年日本公開、大ヒットを記録、ヴィスコンティ・ブームが起こった。

 老教授は、ローマ市の中心地の豪邸に住む。アパルトマンで絵画の収集・研究をしながら、18世紀の英国の画家たちが描いた家族の団欒図のコレクションに囲まれて孤独な生活。管理人のドメニコと家政婦のエルミニアと共に静かに暮らしていた。
そこへビアンカとその娘リエッタ、および娘の婚約者ステーファノ、そしてビアンカの愛人コンラッドがやってきて、「二階を貸してくれ」と、あの手この手で頼みに来る。教授は静かな生活が壊されることを恐れて断るが、しつこく頼まれて仕方なくコンラッドを住ませることになった。

老教授(バート・ランカスター)Ws000008
母ビアンカ(シルヴァーナ・マンガーノ)
娘リエッタ(クラウディア・マルサーニ)
 ステーファノ(ステーファノ・パトリーツィ)娘の婚約者
 コンラッド(ヘルムート・バーガー)ビアンカの愛人

 教授はあまりにも価値観の違う若者たちの行動に気がめいる思いだったが、ビアンカの愛人コンラッドが芸術の理解者であることを知って興味を覚える。コンラッドはかつては学問好きの青年だったのだが、過激な左翼思想に傾倒して学業を中断し、今は昔の仲間に追われていた。ビアンカの夫は実業家で、ファシズムを支持する右翼の過激派と通じていた。

 0009二階を自分の名義で買ったと信じていたコンラッドは、二階を全面改造工事をさせ、一階の住居を水びたしにしてしまう。しかし教授が冷静になって話しこむとコンラッドは美術の造詣も深く、ビアンカとの不倫な関係から発する毒のような魅力とは別に、純粋で教授の心をとらえるのだった。翌朝、パリから帰ってきたビアンカとの間に衝突が起こる。が、和解のしるしにと教授が晩餐へ招待したが、その夜には4人とも遂にあらわれなかった。見ていて、身勝手な四人に腹が立つ。

0049 一ヵ月後、ヨット旅行から帰って、ふたたび教授の家の二階の住人となったコンラッドは、深夜、右翼青年に急襲をうける。が、教授に書斎の奥の隠し部屋に連れて行かれ、介抱される。不安を訴え、助言を求めるコンラッドを教授は父親のようにはげますのだった。

0032コンラッドの帰還を迎えて、教授は、彼ら四人を晩餐に呼んだ。あたかも一幅の〈家族の肖像〉と化したかのような「最後の晩餐」だった。ビアンカの夫の話になったのがきっかけで口論になり、娘の婚約者ステーファノと母の愛人コンラッドが思想的立場の違いから激しく対立し、政界の事情に詳しいステファノと反政府思想のコンラッドは互いに罵倒しあい、なぐり合う。教授がかかげる古風な文明論とは、余りにも違う次元の背景に教授の説得力はあまりにも弱い。取っ組み合いの喧嘩になり、教授はなす術もなく、コンラッドは立ち去ってしまった。

ビアンカがコンラッドにいう言葉~。
0016「友人を置いて、私たちは空港へ急いでいたわ。彼はなんと言ってと思う?
主人は私に要求したのよ。“すぐにあなた(コンラッド)とは別れろ”って。初めて言ったわ。ひどく興奮して。反論できなかったわ。あんな銃人は始めて」

Ws000001娘のリエッタ「愛の再燃ね」
母「そうじゃないの。“若い愛人を囲うのはいいが、コンラッドはダメだ。”バカなことを言ったわ。“別れないなら、別れさせる”私はカーッとしたわ。そういうなら、離婚するわ。本気よ。」
リエッタ「彼と結婚?」
母「(ワハハハ)NO! コンラッド求婚された覚えはないわ。でしょ?」
コンラッド「今するよ」

0054母「ありがとう。でも、返事は、ノーよ。“結婚は家族のため、離婚は自由のためよ」
コンラッド「再婚の自由は」
母「いいえ、ただの自由よ」
コンラッド「本気か?」
母「もちろんよ」

ここで、娘の婚約者ステーファノが「よせ」とコンラッドを止めにはいるが、「なんでだめだ?」というと「結婚に向かない人、楽しくない人」と列挙すると「楽しませる気はない」と断言するコンラッド。娘リエッタが「酔っている。飲みすぎ」と止めるが、「ボクは酔っていない。ばかげている。笑うのを許さない!あなたの社会のルールで結婚できない」
0061_20043スーファノ「もうよせ」
「愛人、麻薬売買、そういうことか?」「そういうこと」「ボクは負け犬だから、ペットだ。可愛がるだけ可愛がって、肝心なところでは、締め出しを
食う」

そういうと、コンラッドは出ていく。あなたは彼を傷つけたのよ。彼に背を向ける権利はないわ。「彼を追いかけて許しを請えばいいのよ」教授は「彼は決して許すまい」という。教授は「家族ができたと思えばよかった」と、今までの自分の態度を悔やんだ。

0050その翌日、コンラッドは、父と呼ぶ教授に、永遠の別れを告げる手紙をのこした。その彼からの手紙を読んでいるときだった。コンラッドは上階で爆死した。
 教授はショックで寝込んでしまい、やがて息を引き取った。 

 日本人なら、老教授の「目」で、登場人物を見てしまうから、母ビアンカが愛人を持っていることも、理解しにくいだろうし、妻と夫の関係も理解できないだろう。夫が妻の愛人を認めているのもわからない。そういっていると、この映画は見る価値はなくなる。

 フランスは、結婚外結婚というか、結婚しないで子供を作っても、その子を、日本でいう嫡子、非嫡子の区別をしない。この映画では、新しい「愛」と「家族制度」を見る思いであった。古い家族制度で凝り固まっている頭には、とてもついていけないですよ。改めて、フランスのヌーベルバーグを感じさせられた。

「読んだら クリック!」よろしくね!
   ↓   ↓   ↓   ↓

人気blogランキングへ 今後とも、継続的に追読して頂けると、嬉しく思います。 
ブログ村 nozawa22
クリック

|

« ボランティアガイドと行く六義園 | トップページ | 個性的な、自分の意見を持つのは、大変です。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ボランティアガイドと行く六義園 | トップページ | 個性的な、自分の意見を持つのは、大変です。 »