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2012年3月18日 (日)

老いるということ、性欲はいつ枯れるか、

Tさんの部屋のカレンダーは、昨年の10月のままであった。体調不良になったのは、まあ、そのころなだろう、と想像できる。高齢者住宅へ入ったが、きょうは旧宅の整理に立ち会って、わたしたちボランティアの指示をしている。

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 書籍とか、記念写真、ハガキ書簡など、自分では片付けは手に負えないから、私は、お手伝いに行った。書斎の書架には蔵書を中心にして6畳間には、あふれていた。書架の蔵書は奥二列になって、押入れに美術全集もある。教員生活始めて60年以上前から、そして引退後30年、買い集めた蔵書は、整理始めると、段ボール20箱では間に合わない、と容易にわかった。Tさんは「もう目を瞑る」、つまりモノからの執着を断念を宣言し、すべての処分整理を私たちに任せて、階段をおりていく。

 久しぶりに会うT先生、縮まったのか、20年前は私を見下ろす感じで背筋がピンとしていたから、ちがう人かと思ったほどである。
年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず」という。若いときは「三日会わずんば、剋目して見よ」と前進しているが、老いさらばえることもある。これも人の一生である。受け入れていくしかない。その人生を甘んじて受け入れるも楽し。

 単に段ボールに入れていくだけでも、本のサイズは大小あるし、持ち上げるほどほどの量の蔵書を詰め込むのって、簡単なことだが、ある程度の本ぞろえを見ながら先に進むだけなんだけれど、意外と難しい。段ボール詰め込みを3箱、4箱になって疲れを感じる。
 Tさんの蔵書が、本棚の数に比して、奥に詰めて二列になっているから予想外に多い。が、ライトバンのトラックの荷台に搭載できる量は段ボールにすると、多くは入らない。

 これら蔵書が、すべて自分の手元から知らないとこへ行ってしまうのは、身を切られるように辛いはずだが、「目を瞑って」捨てる。「欲」を捨てる、この心境は、心身ともに枯れなければ至れない。

 二時間過ぎ三時間とたったところで、「休憩、昼食にしましょう」と呼ばれた。Tさんを囲んで、昼食になった。我々にも弁当が出た。
 88歳のTさんも同じ弁当である。
 「食欲はどう?」と私の質問に、ニヤリ笑って「食欲ある」とぺろりと弁当を食べてしまった。
「元気ですね」
「うん、性欲も強くてね」と付け加えた。
 老人にもなりきれない、とでもいうのだろうか。昔から、この種のシモネタは、T先生は、ごくごく平気でいう人だった。女の更年期のように生理が止まるようには、男の生理に枯れるというメドがない、だから、どうなだろう。

 

 しかし、日本の社会では、「性欲」について露骨にいうのは憚られるが、この「性欲」は恋愛とつながり、「愛」の原泉でもある。美しい「愛」は「性欲」と切っても切り離せない。「生きる」意欲にもつながり、創造力の元にもなる。
 だから、老人の性欲を上手にコントロールしたら、元気になり、イキイキしてくるはず。介護の専門家が考えてくれていい問題であると思う。今後は、老人、男女共、「性欲を生かす」と語弊があるが、「性」を重視した介護が常道になるかもしれない。

 

 奥さんのSさんのほうが、最近弱ってきて、きょうは旧宅整理に出てこられなかった。頭のほうはしっかりしているが、足腰が弱って、歩けないから、きょうは遠慮したのだという。

 

蔵書を一括処理(廃棄)してしまうのは、惜しいから、できれば施設の一隅に「T文庫」のような形で残したかったが、どこの老人ホームとか福祉施設に「蔵書の寄贈」を願い出たが、どこの施設も、叢書を受け入れる気配はない。したがって、図書館への寄贈という形に落ち着いた。

ライトバンを運転して、東北道を下り、都内に入った。K町駅前にできた新しい図書館のビル四階に車を置いて、図書館の責任者に前から話をつけておいたことを告げ、台車二台で駐車場から合計三回、六台分の蔵書を下ろした。そのまま、図書館の蔵書になるわけではないが、取捨選択して図書館の蔵書になる。すくなくとも、200冊は使われるだろう。図書館でも、一冊1000円の本が200冊分、20万円分ただで仕入れた勘定になる。

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