« すい臓の役目 急性すい炎 痛くない慢性 | トップページ | 民主党代表選挙下馬評&当選者 »

2011年8月28日 (日)

竹山ひとり旅 (新藤兼人)冬の青森 人と自然

 戦前の日本では、大なり小なり、こういう食うに食えない生活をして、日本人は必死になって生きようとした。ハングリー精神で耐えて経済的な繁栄をもたらした。この東北の冬の厳しさ、お金のない生活が、その元になっている。たぶん、高度経済成長の時代以降に生まれた人には、関心ない話かもしれないが、良識のある人にはその意味が伝わるだろう。

1日1回応援クリック お願いします!」
   ↓   ↓   ↓   ↓

人気blogランキングへ 
今後とも、ブックマーク(お気に入り)で、継続的に追読して頂けると、嬉しく思います

竹山ひとり旅
http://youtu.be/ngFjmXsd0cQ

 この食うに食えない日本を救うには、「日本の生命線」は、満州であり、中国大陸、朝鮮半島であった。それは、士官学校へ入るような優秀な学生は、それを硬く信じて、その救済に進まない政治家にしびれを切らしていた。誰がどう思ったかは千差万別であるのは承知のうえで言えば、おおむねそういうことである。

 そんな空気を知っている監督 新藤兼人のつくる映画には、同時代の日本のために死んでいった仲間の意識を背負っている、と思ってみている。そして、妻乙羽信子の内助の功が光っている。「どぶ」で見て以来、乙羽信子は苦手だったが、最近その印象が薄らいだ。

 この映画のように寒村、豪雪の東北、うす汚れた貧しい生活、そのうえ盲目の人となると、これ以上哀しいことはない、と私なんか思ってしまう。こんな映画、娯楽ななるのか、と思いつつ見て、引き込まれてしまう。新藤兼人は、そういう観客のため、エロいサービスカットを入れ、見たくない客も仲間に引き込む手を持っている。

竹山ひとり旅」ストーリー:高橋竹山の自叙伝。
 本名は定蔵で明治四十三年六月十七日生まれ。母トヨ、父定吉。定蔵(林隆三)は三歳の時に、麻疹(はしか)をこじらせ、この年は東北地方が大兇作で、母(乙羽信子)の必死の看病もかなわなわず半失明となる。

Photo 定蔵は、他の子供たちと勉強ができないため、小学校を途中退学。十五歳になった時、行く末を心配した母により、隣村のボザマ戸田重太郎(観世栄夫)と妻(根岸明美)に住み込み、三味線と唄を習った。
 三味線を弾けるようになり、十七歳の時、独立。青森、秋田、北海道などをまわった。こそ泥の仙太(川谷拓三)や札売り・絵沢萠子と出会う。また、面倒見のいい佐兵衛(殿山泰司)と知り合う。

Photo_2 最初の妻を母の薦めでもらう。最初の妻・島村佳江一緒にボザマ門付けをして回るが、豪農のスケベ旦那・森塚敏に米をやると、だまされて蔵の中に連れこまれ暴行された。「守ってやれなかった」と慙愧の念の定蔵、恥じて逃げる妻の姿は悲しい。その後、貧しさの中で、妻は出ていく。

 浪曲師(小松方正)、味線弾き・緋多景子らとセッションを繰り返していくうちに、定蔵は三味線の腕前をグングン上げて、活弁・松田春翠、木賃宿の夫婦・織本順吉、佐々木すみ江、芸熱心で正直な定蔵は、誰からも好かれた。居留守を使う百姓のババアなど、あなどれない人もいるが、概ね貧村の人たちは彼に好意的であった。

定蔵は、船小屋で寝たり、山の中の小屋で寝たり三味線があるから独りでも、寂しくはなかった。そして、彼はひとりの時はかならず、三味線の練習をするのであった。こうして、定蔵の三味線は、貧しさとたたかい、生きつづけるなかで、しだいにきたえられていった。

Photo_3Photo_4  そんな定蔵、母の勧めで二度目の(子ずれ)フジ(倍賞美津子)を娶る。酒のみは前の夫で懲りていたので、酒飲まないと聞いていたが、定蔵は酒を飲むのを知り、いさかいはあったが、男と女の営みの中で解消していった。倍賞美津子の演技というか、惚れ具合が、魅力的。

02 Photo_5 ところが戦争は激しくなり、昭和10年前後、ぼさまができないだろと、妻は「あんま」を修行するべきだと、竹山は妻の言に従って、三味線をやめて盲学校へいく。教師(島田順司)が女子生徒を妊娠させた後始末を定蔵が面倒見て、自宅へ連れて行き出産させる。あんまになる勉強は途中挫折して、浪曲師の三味線の手伝いをすることで、道が開けていく。そして、戦後の二十五年、民謡の歌方成田雲竹(佐藤慶)の伴奏者となって、竹山の号をもらった。時に高橋竹山、四十一歳であった。

監督 新藤兼人 
トヨ(母) 乙羽信子  定吉(父) 金井大 
フジ(第二の妻) 倍賞美津子 
ユミ江(第一の妻) 島村佳江 
戸倉重太郎(竹山の師) 観世栄夫  妻・タミ 根岸明美 
泥棒の仙太 川谷拓三  飴売りの彦市 戸浦六宏
作兵衛 殿山泰司  妻・お時 川口敦子 
成田雲竹 佐藤慶  札売りの女 絵沢萠子 
豪農の旦那 森塚敏  後藤駒右衛門(浪曲師)
小松方正  おちか姿さん(浪曲三味線) 緋多景子 
木賃宿の女中 佐々木すみ江  その主人 織本順吉 
函西ひで子 市川竹女 農家の婆さん 初井言栄
芝居の小屋主 梅津栄  寺の大黒さん 浦辺粂子   
山岸先生 島田順司  恐山の巡礼 赤井誠子 
女芸人 高橋竹与  映画館の弁士 松田春翠 
産婆 神田時枝  医者 大山豊 
富子 伊佐山ひろ子  校長 藤村有弘 
瀬川道子 吉田さより  郵便配達夫 大泉滉 
少年定蔵 七五三木猛明  十五歳 若井政文

映画紹介1田中裕子「いつか読書する日」独身演じる 蝉しぐれ 藤沢 周平と海坂藩 考察 屋上のあるアパート 阿川佐和子自伝  遺恨あり 原作吉村昭 「最後の敵討」 二十四の瞳YouTube 高峰秀子を思う 「慕情」名作再視聴 幸せ一転、悲恋 赤紙をもらったアルマ 軍用犬  にんじん(原作ルナール)虐待ネグレクト 竹山ひとり旅 (新藤兼人)冬の青森 人と自然

映画紹介2京マチ子 雨月物語 溝口監督  「浮雲」原作林芙美子 主演高峰秀子 檀れい 八日目の蝉 なんか心痛い  遠まわりの雨 山田太一作品を見て 映画おとうと 吉永小百合の魅力 浅田次郎シューシャイン・ボーイ 生き方 松本清張「書道教授」脚本ジェームス三木  三国連太郎 恩師木下恵介から学ぶ 恩地派か、行天派か、「沈まぬ太陽」  

映画紹介3森繁 久彌.、死して何を残す 「冬構え」(1985年)NHKアーカイブス 「母べえ」戦前の日本がよく見える 風の果て 大人が満足するドラマ まだそんなに老けていない団塊世代 バルトの楽園 推賞映画 「Always三丁目の夕日」を見た けものみち 世紀末、爛熟の文化 高慢と偏見Pride and Prejudice 残留孤児二世がたどる はるかなる絆  海峡(NHK)とジェームス三木

1日1回応援クリック お願いします!」
   ↓   ↓   ↓   ↓

人気blogランキングへ 
今後とも、ブックマーク(お気に入り)で、継続的に追読して頂けると、嬉しく思いますブログ村 nozawa22 ←クリック

ポチッとよろしく!

|

« すい臓の役目 急性すい炎 痛くない慢性 | トップページ | 民主党代表選挙下馬評&当選者 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« すい臓の役目 急性すい炎 痛くない慢性 | トップページ | 民主党代表選挙下馬評&当選者 »