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2011年3月 5日 (土)

イタリア映画 熊座の淡き星影 味わい方

20091203_887310  「熊座の淡き星影」(Vaghe stelle dell'orsa, 「熊座の漠然とした星」)は、近親相姦のギリシア悲劇『エレクトラ』を踏まえた映画だから、元を知っていないと、ストーリーが理解しにくい。本歌取りの古今集の和歌を見るような印象で、元を知っていないと、置いていかれる。ヨーロッパ人には、当然の常識かもしれないが。

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244f1278 ギリシア悲劇『エレクトラ』:エレクトラは、ミケーネの国王アガメムノンと王妃クリテムネストラとの間の王女であるが、夫の出征中に(エレクトラの母)クリテムネストラ愛人エギストとは謀略をめぐらせ、帰国した(エレクトラの父)アガメムノンを暗殺してしまう。
 エレクトラ(姉)は弟のオレストを逃がして、自分は牛馬の様に扱われながらも王宮に留まり、弟の成長を待って父の仇ー実母のクリテムネストラとその愛人エギストを殺害するエレクトラは窺がう。
 エレクトラが登場して、<独りだ、何と悲しい事!>、彼女はどんなに父親を慕っていたかを語って実母とその愛人への復讐を誓い、其れが成就したら歓喜の踊りを踊ろうと激しく叫ぶ・・・

E0017332_12221357 結婚まもないサンドラ(C・カルディナーレ)は、米国人の夫アンドリュー(マイケル・クレイグ)と共に、NYでの新生活を前に、スイスから故郷イタリアのボルテッラの実家を訪れた。二人は、スイスのジュネーブの国際連盟に勤める通訳と事務官という関係。妻の実家は、昔の豪邸で、その豪華さと古めかしさで驚く。すると、その古さの中から、因縁めいた過去がわかってくる。それが、ギリシャ悲劇を下敷きにしたストーリーである。

 ナチスの強制収容所で非業の死を遂げたユダヤ人科学者の父を記念して像をつくり、家の庭を市に寄贈して除幕式が行われる予定だった。

 そこへ姉サンドラと弟ジャンニ(ジャン・ソレル)との精神的絆は強固で、2人は姉弟とは思えないほど親密な抱擁を交わした。夫アンドルーは次第にその中に立ち入れないものを感じる。

ジャンニは少年時代を題材にした自伝的小説を出版することを告げ、2人の過去になにかあったらしいことをアンドリューに仄めかしたが、はっきりとは言わなかった。

姉と彼との精神的絆は強固で、別々の寄宿学校にやられそうになった際も二人してそれを頑なに拒んだ過去があった。夫アンドルーは次第にその中に立ち入れないものを感じ始める。

 今は母親(マリー・ベル)は精神を病んでいるが、かつてピアニストで、父の死後、再婚した相手ジラルディーニ(レンツォ・リッチ)を姉弟と子どもの頃から憎んでいた。夫アンドルーは、妻である娘と義父ジラルディーニの和解のためにを夕食に招待した。集まって食事が始まると、口論になってしまう。義父は、激怒し、姉弟の近親相姦を仄めかした。アンドリューはショックのあまり、妻の弟ジャンニを殴り、サンドラを置いて一人でニューヨークに旅立しまう。

 弟ジャンニは出版する予定だった小説「熊座の淡き星影」を燃やしてしまい、姉サンドラに幼い頃の過去の関係を求めたが、未来を求める彼女は弟の過去にこだわる態度を拒否。夫のもとに出発することを決意した。除幕式が始まり、ジャンニを呼びにいくと、彼はすでに薬を飲んで息絶えていた。

ミケーネの国王アガメムノン=父
母と愛人の謀略=ユダヤ人父を密告
 本歌を知らないで、新古今の和歌を見るのと同じで、ギリシャ悲劇をわからないと、ストーリーについていきにくい。

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