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2009年7月10日 (金)

胡錦濤主席 サミットをキャンセル帰国

P1 【ウイグル暴動】中国の胡錦濤国家主席は、イタリアから緊急帰国のため、主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)を欠席した。イタリア訪問中の胡錦濤・中国国家主席は、新疆ウイグル自治区での暴動に対応するため急遽(きゅうきょ)、サミットには出席せずに帰国することになった。
 ローマの在イタリア中国大使館高官は「(帰国は)内政的な問題と新疆での状況のためだ」と語った。

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Chn0907080802003p4_2 サミットの主役の一人、中国の胡錦濤主席が帰ってしまって、主役のいないパーティは、気が抜けたビールみたいになってしまった。胡錦濤主席としては、他の主要国から、今回の問題は中国が文句言われることが多いと予想されたから、「逃げた」といわれてもしょうがない。Co2問題にしても、少数民族の暴動にしても、北朝鮮核実験にも、中国が集中攻撃される問題だ。

何か似ているな、と思ったのは、北京オリンピックの開会式のあChn0907072001012p1_2 とロシアのプーチンが帰国した、アレだ。アレは、グルジア(カスピ海黒海の間にあるソ連から独立した国)が南オセチアに軍事侵攻に対して、ロシアが対応進駐した事件。今回中国で起こっているの は、新疆しんきょうウイグルの暴動、これは少数民族の悲鳴みたいなもの。これは昨年起こったチベット暴動と同じ根っ子の少数民族問題だ。

Photo 日本人にはわかりにくいが、一番簡単にたとえると、戦前、日本が朝鮮を併合して大日本帝国を構成していたとき、朝鮮で独立運動が起こっているようなもの。台湾が日本の領土といっていたときに民族運動を起こした人々を弾圧に陸軍や警察隊が出動して鎮圧した、と考えるとよくわかる。朝鮮人や台湾の人々を日本人としながら、差別をした。あの時代の感覚で、漢民族(中国人)は、少数民族を見ているのだろう。

Chn0907071832011p1 中国は多民族国家であるが、チベットにしても、新疆ウイグルにしても、固有の言葉を持ち、文化も宗教も違う民族が、漢民族から支配される立場にいる、ということだ。そうなると、不満が溜まる。漢民族が圧倒的に多くて、少数民族を漢民族に同化させている。つまり、実態は抑圧だ。ロシア語をつかう旧ソ連圏内にいた国は、母国語を使えなくなった人が多いという。有志が母国語復活運動をしているという。

00009 ソ連圏にあった国は、おしなべてロシア語を強制されて、母国語を使わせないでいる。多くの国民は母国語が使えなくなっている。近代科学が入ってくると、それに対応するにはロシア語でないとうまくない一面もある。確か、漢字は使えないだろうし、憲法や研究論文が沖縄方言で文章を書いてあっても、一般的に普及しにくいだろう。かといって、アイヌ語を消滅していいともいえない。この辺のバランスは難しい。キルギスとカザフスタン留学生が語っていた。

Chn0907072001012p5 戦前の日本も、朝鮮人を見ると、クサイとか、汚いとか、貧乏とか言って、日本人は優越感をもって対していたのを覚えている。日本も朝鮮人に創氏改姓を強制した経緯がある。そういう態度で、漢民族が新疆ウイグル地区で優越態度で出ているからトラブルの元になっている、と理解している。中国には、そういう内政的な問題がいつも残っている。

Chn0907071117006p2Chn0907072001012p2 胡錦濤国家主席がサミットから急遽帰国したのは、「内政的な問題と新疆での状況のためだ」と語る。

胡錦濤主席はチベット地区でトップの立場だったとき、チベット紛争を完全に押さえ込んだ実績があり、その後中国の中央で役職につく。主席への出世の階段を登るきっかけが、この民族問題をうまく処理した実績を買われてだ。つまり、少数民族問題を放置しておくと、国家体制にヒビが入る重大な問題だ、と一番敏感に理解している人が胡錦濤だと言われている。

サミットから中国の代表が居なくなってしまうと、北朝鮮の核問題を話すにしても、話にならない。世界経済の立ち直りの問題、CO2の削減問題でも、中国がいないところで話し合っても実りがない。ということで、サミットの歴史始まって以来の最も盛り上がらないサミットだ、といわれている。

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