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2009年7月 2日 (木)

宮武外骨 武威に屈せず 富貴に淫せず

4890 宮武外骨が言った「武威に屈せず、富貴に淫せず(淫する=溺れる)、過激にして愛嬌あり」これは、いい言葉だ。。歴史秘話ヒストリー7月1日)

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この外骨の心意気はすばらしい。しかし、彼が生きた自由民権運動から明治憲法の発布、日露戦争、関東大震災、太平洋戦争まで、戦争の連続の中で言論弾圧、自分の意思をはっきりさせ、言論で生きてきている。三十何回も警察にしょっ引かれた。並みの神経では、耐えられないことに挑戦し続けている。歴史秘話ヒストリーには、人間として悩みが余り出ていないが、個人として悩みはあっただろうが、かなり強い人だったようだ。

489249022 香川県の片田舎綾川町の庄屋の四男として生まれた。幼名は亀四郎。亀は外が骨で、中が肉4893 から"外骨"を本名に改める。明治初年から憲法を求める自由民権運動で自由な言論があったが、明治憲法が発布されてから、祝賀ムード一色で、自由な発言がなくなってしまったとき、外骨は風刺画を書いた。

祝賀ムードになった途端、日本の風潮として異端を嫌う。言論が一斉に異議を唱えることがなくなった。それを外骨が諷刺画でからかったところ、天皇不敬罪で引っ張られ、3年半に渡って刑務所に入れられた。4911この事件がなければ、外骨は穏健な人のまま一生を過ごしただろう。しかし、これによって宮武外骨の反骨精神が目覚めた。藩閥官僚政治の身勝手を決して許すことはできないと感じ、筆誅加えてやってきたのだった。

4914 刑務所を出て以後、大阪へ拠点を移し、諷刺雑誌を月2ペースで発行してきた。これがよく売れた。毎号7万部は売れた。

表紙は浮世絵師にカラーで色気をあおり、庶民の反骨と滑稽を重んじて、駅の弁当と一緒に買い求めるファンがいた。今なら、さいづめ週刊新潮か、文春のような固定客がいたのだろう。

4926_2 当時は「官吏公務員陵辱罪」があるから、たとえ彼らに非があっても、それを書くだけで捕まるのが通例だった。最後、「滑稽新聞」発刊停止の判決が下りた。そこで、外骨はどうしたか。最後に「滑稽新聞自殺号」と銘打って、自ら出版をやめた。これは商売の常道「さよなら公演」みたいなもので、売れた部数が出ていないが、庶民の味方、惜しまれて大いに売れただろう。転んでもタダでは起きない。商売上手だ。

4928勝手に止めて、「なーんだ」と思うが、外骨は二週間後、「大阪滑稽新聞」と称して、まったく同じスタイルで再発刊した。外骨の面目躍如だ。これには、読者も、取締の警察も、裁判所も一杯食わされた。真面目に怒ったのか、あるいは内心笑ってしまったか、そのへんの空気は伝わっていない。

494049604967日本の言論界の空気が明らかに変わったのは、関東大震災1923年(大正12年の頃からである。関東大震災で、交通手段、新聞などメディアが全部止まって、ニュースが伝わってこないので、外骨は震災後4日で現場取材した。現場へ行ってみると、伝えられていないことが多くあった。朝鮮人虐殺問題、大杉栄一家殺害事件等、当局が情報を公表しないようにしている事件が多くあった。

4963 外骨が発刊した本では、「そのスジより禁止せし項目に属せし記事は総て之を避く」と書きながら、監視のスキをついて、情報を伝えている。

4923これは、このときの文章か判然としないが、削除文字を○○で表現しながら、それ以外の文字を追っていくと、文章になるそういう文章も発表している。完全に官憲をバカにしている。

4945 大杉栄を虐殺した甘粕は軍当局は満州へ逃がしてしまっている。天皇を殺そうとした大逆事件と称して、左翼思想にかぶれているヤツを一網打尽にした。24名捕まえ殆どを死刑にした。宮武害骨の可愛がっていた青年森近も、24名の中にいて、拙速裁判で処刑された。当時の官憲は、思想を表現する徒を目の敵にしている。

49724973 晩年は、東京大学の雇員として、資料収集の仕事に従事して、己の発行した本の収集もした。その仕事で、言論の自由だった自由民権運動時の出版物が霧消する前に、東京大学の資料室に集まっているのは、外骨の貢献でもある。彼が死んだのは、昭和30年7月88歳である。

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コメント

クリックしました。素晴らしく詳しいので拙ブログでURLを紹介したく思います。よろしいでしょうか。

投稿: hitomi | 2009年7月 9日 (木) 11時46分

当ブログは引用フリーで、許可しています。nozawa22から引用した旨を記載ください。引用後、お知らせ頂ければ、貴ブログに見に行くように私のほうからも、告知します。
では、よろしく。

投稿: nozawa22 | 2009年7月10日 (金) 01時44分

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