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2009年4月 4日 (土)

赤紙召集令状のからくり

Photo 静岡の渡辺あきさんが書いた投書ひとときに夫が赤紙で召集されたときの話が載っている。昭和61年7月ころ、そのころに日記クラブで渡辺さんにお目に掛かった。ふっくらとした年配者だった。あのころの中高年の方はみな戦争の影を引きずっていた。

岡村さんは、熱帯の花ブーゲンビリアを見ると、戦死した夫を思い出すと言っていた。戦死したのはニューギニアだったか、フィリピンだったか、若者がタッチできない悲しみを抱えていた。笠原さんは神宮のスタンドで、東條が演説する学徒動員を見送り、彼は出征して戦死したと言っていた。小谷さんの夫は復員後、戦地で得た病気でまもなく亡くなった。

戦地へ行った人は、戦地の辛さを語っていた。中支へ二等兵で出征した大竹さんは雨の降る中を行軍する辛を教えてくれた。復員後は、親類の鶏小屋で暮らし、親類の蔑視に耐えののが辛かったという。年配者が多いサークル(日本日記クラブ)に在籍していたので、いろいろ教わったことがある。

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渡辺あきさんが書いた投書から、もうあれこれ25年以上経っている。当時69歳+その後25年=94歳になるのか、ご存命か、わからないが、最近日記クラブで知り合いになった方々のことが気になる。

Photo_2 臨時召集令状というのは、戦局が激しくなると、臨時徴兵が行われた。地方の連隊区司令部が徴兵台帳を持っていて、そこから市町村の割当て何名ずつと決めていく。台帳には信条や性癖、経歴など個人情報が書いてある。

その司令部へ付け届けをすることで、台帳から名前を削除したり、疾病を記載する。付け届けと顔で、それを操作した。これは、戦後の証言でわかった。教員採用で手心を加えていた大分県教育委員会と同じ構造である。

Photo_3 召集令状を受けても「余人をもって代え難い」”特技の持ち主”には、招集延期が認められた。「余人をもって代え難い」上役や技術者は多数延期が認められた。

Photo_4 その多数延期者の数が、昭和16年までの戦争開始以前は10万人以下だったのが、昭和18年38万人、昭和19年70万人、昭和20年85万人となった。昭和20年は何月を基準に調べたのか、わからないが、合法的に徴兵から逃げる人がいかに多かったのか、よくわかる。

Photo_5 軍上層部には、陸軍高官の子弟が海軍の経理学校へ入ったり、海軍高官の息子が陸軍の安全な部署へ配属されている。民間の軍需工場の経理を担当するとか、安全な場所へ勤める工夫をしていた。民間人の見えないところで、「天下り」や「渡り」と同じ機能が働いていたようだ。

Photo_6 代わりに、東條内閣の打倒を画策した松前重義氏のように42歳逓信省局長で二等兵として徴兵された。いわゆる懲罰召集である。また、「敵の飛行機で攻めてくるとき、竹やりでは戦えない」と記事を書いた当時の毎日新聞の記者(故新名丈夫氏)は37歳で二等兵として徴兵された。

個々の軍医にしても、健康でない人を少しでも、出征させない気持ちがあって、即日帰郷させることもあった。軍医の良心がそうさせたという面もある。しかし、組織としての軍隊は、日本人の男子を徴兵できる権限から、恣意的に徴兵している。そして死に至る戦地が待っている。

まじめな青年ほど軍国少年となり、国を思い、故郷、肉親のために死んで行った。不真面目な人ほど、国よりわが身を庇うことで、ズルをやって命を長らえる。これが人間の姿なのかな・・・と、過去を振り返って思う今日この頃である。政府の言うことをまともに信じていると、命まで奪われかねないのだろうか。

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コメント

余人をもって代え難い

投稿: | 2010年6月25日 (金) 11時47分

大変貴重な情報をありがとうございます。この「ひととき」の記事は、2009年4月4日付の朝日新聞に掲載されたものでしょうか?引用させていただきたいので、よろしくお願いいたします。

投稿: globalcitizen | 2016年8月20日 (土) 09時24分

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